「内申書って何が書かれているの?」
「内申点はどうやって計算するの?」
このようなご質問をよくいただきます。
私たちも中学生の頃、とくに中学3年生の受験期の頃は、
内申(ないしん)という言葉にとても敏感だったのを覚えています。
内申を意識して、先生の前では掃除を一生懸命やって真面目さをアピールしたり、職員室に入る時は大きな声であいさつをしたり…。
「内申にひびくぞ!」
なんて言葉にめちゃくちゃビビッていました。高校入試を控える受験生にとっては「脅迫」に近いモノがありますね…。
現役の中学校教師に聞いた!
>>内申アップに欠かせない4つのステップ
それほど高校入試で重要な「内申書」ですが、具体的にどんなことが書かれていて、どのように点数化されるかは、あまりご存知のない方も多いのではないでしょうか。
そこで!このページでは、
千葉県の中学校が高校入試で提出される『内申書』について詳しく解説させていただきます!
ちなみに「内申書」は、正式には「調査書」っていいます。
高校入試においては内申書と調査書は同じ意味で捉えて大丈夫ですので、ここからは呼び名を「内申書」に統一して説明させていただきます。
こんなページも見られています!
>>公立高校入試のしくみ
>>私立高校入試のしくみ
\ 千葉県の内申書 /
こんなことが書かれています
では実際に、千葉県で使われている内申書の見本を見てみましょう。
大きく分けて以下の項目が記載されています。
② 総合的な学習の時間の記録
③ 出欠の記録
④ 行動の記録
⑤ 特別活動の記録
⑥ 部活動の記録
⑦ 総合所見
② 総合的な学習の時間の記録
③ 出欠の記録
④ 行動の記録
⑥ 部活動の記録
⑦ 総合所見
\ 千葉県の内申書(見本) /
内申書には色んなことが書いてありますね。
成績とか出欠とか特別活動や部活とか…。
まさに、中学3年間の全てって感じですね!
ここからはそれぞれの項目ごとに説明させていただきますが、まず抑えてもらいたいことは、
内申書は成績の部分が超大事!ということです。
\ 千葉県の内申書 /
内申書で一番重要なのは成績
内申書には色々な項目が書かれていますが、その中で「教科の学習の記録」、つまり”成績”が一番重要です!
もちろん、成績以外の部分も大事なところはありますが、よほどのことがない限りはほとんど差はつきません。
とくに文章で書かれる「総合所見」なんかは、いくらでも表現を変えることができるので、先生は”良い部分”を中心に書いてくれます。
しかし「成績」は、すべて数字で付けられますし、一度付けられた成績は変えることは出来ません。
中3になってから、中1や中2の成績を上げることは不可能ですよね。
高校入試の際には、成績が内申点として計算されて、高校の合否に大きく関わってきますので「内申書=成績」というように覚えておきましょう。
内申点は中学3年間の成績の合計
千葉県の中学校で付けられる内申点とは、中学3年間の全教科成績の合計で、135点満点で付けられます。
5段階成績 × 9教科 × 3年間の合計
5×9×3=135点満点
つまり、中学の3年間、全ての成績をオール5を取れば、内申点は135点というワケです。
(そんな子はめったにいませんが…)
この内申点の計算方法は都道府県によって異なります。例えば中3の成績だけだったり、中3の成績を2倍で計算したり。
千葉県の場合は、中学3年間の9教科全ての成績が内申点ということになります。中1からの成績が内申点になるということを覚えておいてくださいね!
ちなみに下記の例では「96点」が内申点の基本点になります。
高校入試を少しでも有利に受験するためにも、内申点は出来るだけ良い点を取っておきたいですね。
内申点を2倍や半分にする高校も…
内申点(評定の合計)には、各高校が「Kの値」というのを定めています。
例えば「K=2」とすれば内申点が2倍の270点満点で計算され、「K=0.5」とすれば半分の67.5点満点で計算されます。
Kの値 | 計算式 | 評定の合計 |
---|---|---|
1 | 135点×1 | 135点 |
2 | 135点×2 | 270点 |
0.5 | 135点×0.5 | 67.5点 |
【公立高校】
内申点(評定)の計算例
■ 千葉東高校 評定67.5点(K=0.5)
■ 検見川高校 評定67.5点(K=0.5)
■ 佐倉高校 評定67.5点(K=0.5)
■ 犢橋高校 評定270点(K=2)
■ 鎌ヶ谷西高校 評定270点(K=2)
■ 船橋啓明高校 評定270点(K=2)
【公立高校】内申点(評定)の計算例
評定67.5点(K=0.5)
■ 県立船橋高校
評定67.5点(K=0.5)
■ 佐倉高校
評定67.5点(K=0.5)
評定270点(K=2)
■ 鎌ヶ谷西高校
評定270点(K=2)
■ 船橋啓明高校
評定270点(K=2)
※他にもたくさんあります。※2024年度入試の例
ほとんどの高校では「K=1」つまり評定の合計は「135点満点」のままですが、上記のように内申点を2倍にしたり半分にしたりする高校もあるということを覚えておいてください。
内申点を2倍で計算するということは「内申重視」と言えますし、逆に半分で計算する高校は「学力重視」ということですね。
内申点の調整計算(Kの値)は、2020年度入試までは「K=3」の405点満点の高校もありましたが、2021年度入試からは、最大が「K=2」までとなりました。
このことからも、内申点の学力に占める割合が低くなっている(つまり学力重視)という傾向がうかがえますね。
高校入試は中1から始まっている!
内申点は中1からの全ての成績が付けられてしまうので、高校入試は中1から始まっている!ということです。
「高校受験なんてまだ先じゃん!」
「中3になってからは頑張るよ!」
こんな声もたくさん聞きますが、3年生になってから1年生や2年生の成績を上げることは出来ません。
もちろん、1年生のスタートから毎日ガリ勉しなさい!なんてことは言いませんが、少なくとも、内申点は中1からつけられて、その合計が高校入試の合否に関わるということはしっかり意識しておいてください。
内申点アップの3つのポイント
「この子は頑張ったから”4”にしよう!」
「提出物でサボり気味だから”2”だな…」
こんな感じのイメージはありますが、中学校の先生は、あらゆる要素を細かく総合的に判断して、苦悩に苦悩を重ねて成績を決めているのですよ!
内申点(成績)を上げるには、次の3つの要素がとても重要です。
① 定期テストの点数
主要5教科(英数国理社)は、主に定期テストの点数で成績が決められます。
他にも小テストや確認テストでも評価の対象になります。
内申アップのためには、日ごろからの予習復習の習慣付けと、効率のよいテスト勉強のやり方を掴むことが大切です。
こちらもチェック!
>>定期テスト攻略法を見る!
② 宿題などの提出物
定期テストの前なんかには「ワーク提出」がありますよね。ワークのテスト範囲を全て終わらせて、答え合わせも自分でやって、テストの前日までに提出するってヤツ。これ、けっこう大変です…。
他にも「1ページ学習」とか、先生によっても色んな提出物があります。
提出物を出さないと大きなマイナスポイントとなって成績は上がりません。
提出物は必ず期限内に出してくださいね。
提出物が出せない子必見!
>>提出物を出せるようになる”ひと工夫”とは?
③ 授業態度
テストの点数や提出物以外にも、授業中の「やる気」や「意欲」なんかも先生はしっかり見てくれています。
先生だって人間ですから、やる気のある子には良い成績を与えたくなるのは当然です。授業中の態度が悪かったり、集中力がなくアクビばっかりしていると成績は上がりません。
内申点に「1」があるとマズイ…
ひと昔の中学校では「相対評価」で成績がつけられていました。テストの点数などで全生徒に順位がつけられ、その上位から割合に応じて「5」は何人、「4」は何人…って。つまり相対評価では、成績に「1」をつけられてしまう生徒が必ずいたというわけです。
現在の中学校では「絶対評価」で成績がつけられています。絶対評価は集団の中での比較ではなく、生徒自身の頑張りによって評価される判定方法。ですので最高評価の「5」も頑張り次第では取りやすくなり、逆に最低評価の「1」は、よほどのことがない限りつけられなくなりました。
テストの点数が多少悪くても、普通に学校の授業を受けてマジメにやっていれば、成績に「1」がつくことはほとんどありません。
それでも「1」があるということは…
「この生徒は問題児なのではないか?」
と思われてしまい、入試の合否で思いっきり不利になります。
公立高校の場合は、内申点に「1」がひとつでもあると審議の対象になってしまい、合否判定で大きなマイナスポイントになります。
私立高校の場合は、中3の成績に「1」があると、ほぼすべての高校で推薦がもらえません。高校や科によっては、3年間の成績を見るケースもあるので、全ての学年で「1」が1つでもあると推薦がもらえないケースもあります。
成績の「1」は絶対に避けましょう!
「内申書は成績が大事」のまとめ
- 内申書の中で一番重要なのは成績の合計点(135点満点)
- 内申点は中学3年間の全教科の合計でつけられる
- 内申点はKの値によって2倍や半分で計算される高校もある
- 中1から内申対策が必要(高校受験は中1から始まっている)
- 定期テスト・提出物・授業態度で成績がつけられる
- 内申点(成績)に評価「1」があると非常にマズイ・・・
\ 千葉県の内申書 /
出欠の記録について
内申書には「出欠の記録」に”欠席日数”と”欠席の理由”も記載されます。
普通に学校に通えているお子さんなら全く問題はありませんし、ここで他の受験生と差が付くことはほとんどありません。
下記の例では問題ありませんよね。
2年生の時に風邪での欠席が2日だけですので、まあ見本ですが優秀です。
しかし、欠席があまりにも多いと、高校側からは「この子は何か問題があるのでは?」と思われてしまいます。これは先ほど説明した成績に「1」がつくのと同じです。
公立高校入試の場合は…
欠席日数があまりにも多いと、入試で合格点に達していても「審議の対象」となって、不合格になることもあるので要注意。
審議の対象になってしまう欠席日数は、例えば「3年間の欠席が合計30日以上」や「各学年の欠席が20日以上」など、高校によってさまざまです。
だた、欠席の理由もちゃんと記載されるので、ケガや病気などのやむを得ない理由での欠席は考慮してくれるようです。
【公立高校編】
欠席日数による「審議の対象」の例
■ 津田沼高校
各学年の欠席が30日以上
■ 薬園台高校
各学年の欠席の30日以上
■ 船橋東高校
3年間の欠席の合計が30日以上
■ 船橋北高校
各学年10日以上、又は3年間で20日以上
■ 鎌ヶ谷高校
中3次の欠席が10日以上
■ 佐倉東高校
中3次の欠席が8日以上、
中1中2の欠席の合計が21日以上
※他にもたくさんあります。※2024年度入試の例
私立高校入試の場合は…
千葉県の私立高校では、推薦入試での合格がほとんどですが、推薦がもらえるかの基準のひとつに「欠席日数」があります。
欠席日数の推薦基準は、公立高校の「審議の対象」というようなあやふやなものではなく、基準に満たない受験生は、推薦そのものがもらえません。
かつては中3次の欠席日数を推薦基準に入れるケースが多かったのですが、近年では、中3次だけではなく「各学年」や「3年間」というように、欠席日数の基準が厳しくなっています。
【私立高校編】
欠席日数による「推薦基準」の例
■ 千葉経済高校
3年間の欠席の合計が30日以内
■ 千葉商科大付属高校
3年間の欠席が20日以内
■ 千葉英和高校
各学年の欠席が20日以内
■ 昭和学院高校
各学年の欠席が10日以内
■ 東京学館浦安高校
各学年の欠席が10日以内
■ 植草学園大附属高校
中3次の欠席が15日以内
※他にもたくさんあります。※2024年度入試の例
このように、欠席日数があまりにも多いと、公立高校では「審議の対象」とされ、私立高校では「推薦」がもらえなくなることがあります。
内申点の基本点となる「成績」と同様に、中学1年生の頃から欠席日数も意識しておきましょう。
「皆勤」は大きなプラスに!
3年間欠席ゼロの「皆勤」だった場合は大きく評価をしてもらえます。
公立高校は、内申点(135点満点)に加えて、他〇〇点という加点がある高校が多く、皆勤の受験生はプラスの得点がもらえます。
私立高校は、内申点の推薦基準に満たない受験生でも、皆勤によって内申点を加点されて推薦基準に達するケースもあります。
3年間の皆勤ではなくとも、「3年間の欠席が3日以内」や「中3次の欠席がゼロ」でも、加点をしてくれるケースもありますよ。
「欠席日数」のまとめ
- 普通に学校に通えている生徒は、欠席日数では差はつかない
- 公立高校は欠席日数が多いと審議の対象となって不利になる
- 私立高校は欠席日数が多いと推薦がもらえなくなることがある
- 欠席ゼロの「皆勤」は受験校によってはとても有利になる
\ 千葉県の内申書 /
「行動の記録」について
ここでは「行動の記録」についてご説明いたします。
内申書に記載される「行動の記録」は、中学3年生の時の評価で、優れている項目に「マル」がつけられます。
この「マルの数」も高校入試の合否に影響を及ぼすことがあるので要注意。
下記の見本では、10個の項目に対して、5個マルがつけられていますね。
見本のように、5個もマルがついていれば全く問題はありませんが、マルの数が0個だと相当ヤバイ…、2個や1個でもちょっとマズイのです…。
これまでお話した「成績に「1」がある」や「欠席日数が多い」ことと同様に、行動の記録のマルの数があまりにも少ないというのも、公立高校入試においては「審議の対象」となってしまいます。
加点はないけど「減点」はある…
内申書の「行動の記録」は、〇の数がたくさんあっても、残念ながら「加点」はほとんどありません。
公立高校入試の場合、内申点に「他30点」や「他50点」のように、成績以外の加点要素がある高校もあり、その中に行動の記録の〇の数も加点要素とされるケースもあるようですが、ほんの微々たる数字です。
私立高校入試の場合は、推薦基準に行動の記録の〇の数を表記している高校はありませんので、気にする必要はありません。(令和6年度入試において)
このように「加点」される要素はほとんどないのですが、マルの数が少ない(0個~2個)場合は、公立高校入試においては「減点」、つまり「審議の対象」となることがあります。
内申書の【行動の記録】
〇の数による「審議の対象」の例
■ 〇の数が2つ以下で審議の対象
千葉女子高校、千葉南高校、千葉北高校、船橋二和高校、船橋北高校、野田中央高校、佐倉西高校、茂原高校、館山総合高校、君津高校、姉崎高校、千城台高校、船橋古和釜高校など
■ 〇の数が1つ以下で審議の対象
八千代西高校、船橋豊富高校、市立松戸高校、柏陵高校、佐倉東高校、我孫子高校、市原高校、生浜高校、柏中央高校、沼南高柳高校、白井高校、多古高校、千葉工業高校、千葉商業高校、銚子商業高校など
■ 〇の数が0個で審議の対象
若松高校、磯辺高校、八千代高校、実籾高校、薬園台高校、国府台高校、行徳高校、松戸馬橋高校、柏南高校、流山南高校、成田北高校、大網高校、土気高校、浦安高校、松戸向陽高校、鎌ヶ谷高校、印旛明誠高校など
※他にもたくさんあります。※2024年度入試の例
行動の記録は甘めにつけられる?
成績(5段階の評定)や欠席日数は、3年間分の数字が付けられますが、「行動の記録」は中3次だけしか付けられません。
だからと言って、中1や中2でヤンチャをしてもいいというわけではありませんが、特に中3では「行動の記録」を意識して、いい子でいましょうね(笑)
中学校の先生も行動の記録に〇が2個以下だと合否の判定に不利になることは知っているので、よほどのことがない限り、〇を2つ以下しか付けないなんてことはほとんどありません。
少し甘めにつけてくれる傾向があるようなので、よほどのことがない限りは心配しなくても大丈夫ですよ!
「行動の記録」のまとめ
- 優れている項目に「〇」がつけられる
- 〇の数がたくさんあっても加点されることはほとんどない
- 〇の数が「2つ以下」だと公立入試では審議の対象になる
- 成績(評定)や欠席日数ほど気にしなくてもいい
\ 千葉県の内申書 /
特別活動の記録・部活動の記録
ここでは「特別活動の記録」と「部活動の記録」を見ていきます。
「特別活動の記録」には、学級活動・生徒会活動・学校行事の項目ごとに、それぞれの活動内容や役職が記載されます。
「部活動の記録」では、所属していた部活や学年、役職などが記載されます。
上記の見本では、学級委員長や選挙管理委員会、リレーの選手なんかが記載してありますね。部活では野球部を3年間続け、中3次には部長をやって、県大会出場のベスト8も書かれています。
ここで記載されている活動内容や役職によっては、公立高校入試で加点されたり、私立高校の推薦がもらいやすくなったりすることがあります。
何も記載されなくても、審査の対象になったり私立の推薦がもらえないなどの、マイナスの要素になることはないので安心してくださいね。
公立高校入試の場合は…
ほとんどの公立高校では、135点満点の評定に加えて「他〇〇点」という加点があります。
この加点は「5点~50点」で高校によってさまざまです。
※加点が全くない高校もありますが少数です。
特別活動の記録や部活動の記録に記載された内容によっては、ここの「他〇〇点」の中に加点されるというワケです。
特別活動・部活動の記録
「他〇〇点」による加点例
■ 千葉商業高校(他40点の加点)
生徒会活動・部活動の記録又は特記事項で優れた内容と認められる記述について加点。資格取得は英検・漢検準2級以上、商業に関する資格上位級を加点。
■ 検見川高校(他25点の加点)
学級活動、生徒会活動、学校行事、その他の活動で特に積極的に取り組んだと認められる記述について加点。
■ 船橋芝山高校(他50点の加点)
役職や活動実績、資格等の記述について加点
■ 幕張総合高校(他10点の加点)
千葉県教育委員会などが行う顕彰等の受賞について加点(総合学科のみ)
■ 千葉西高校(他27点の加点)
学級活動、生徒会活動、学校行事、部活動、その他の活動で特に積極的に取り組んだと認められる記述について加点。
※他にもたくさんあります。※2024年度入試の例
このように高校によって加点の点数や内容はさまざまですが、どの高校もあやふやな表現ですね。
例えば部活の部長なら10点とか、生徒会会長なら20点のように、具体的な点数はほとんどの高校で公表されていません。
公立高校入試においての、特別活動の記録・部活動の記録による加点はちょっとしたサービスのようなモノ。ここでの差はほとんどつかないので、あまり気にしなくても良さそうです。
内申点の加点は、令和2年の入試までは「他135点」や「他215点」といった超高配点の高校もありましたが、令和3年春の入試から加点の上限が「最大50点まで」とルール化されました。
このことからも、内申点(調査書点)の学力に占める割合が低くなっているという傾向がうかがえます。
私立高校入試の場合は…
私立高校においての、特別活動の記録と部活動の記録は、推薦基準をクリアする上で重要なポイントになることがあります。
たとえば、中3次で「5科16以上」の推薦基準がある私立高校で、お子さんの内申点が「15」だった場合のように、推薦基準に1点足りないとします。
ここで高校によっては、特別活動・部活動の記録によって+1点や+2点の加点がもらえて推薦基準に届くというケースです。
公立高校のような「プラスアルファの加点」といったモノではなく、私立高校の場合は「推薦がもらえるかどうか」という極めて重要な要素になります。
特別活動・部活動の記録
「推薦基準」の内申加点例
■ 敬愛学園高校:進学コース
単願推薦「5科19」、併願推薦「実施せず」
英検・数検・漢検3級以上、生徒会各委員会の長、部活動の部長・副部長、3カ年皆勤、その他顕著な貢献・功績が認められる場合(最大+2点まで)
■ 東京学館船橋高校:普通科
単願推薦「9科22」、
併願推薦「9科25」
学級委員(3年時)、委員長・生徒会長、部活の部長またはレギュラー、英検・数検・漢検・珠算検定など3級以上、3ヵ年皆勤、護者兄弟が卒業生または在校生・各種協会、団体等の受賞歴、社会貢献活動(最大+2点まで)
■ 千葉英和高校:総進文理コース
単願推薦「5科17」or「9科30」、
併願推薦「5科20」or「9科34」
英検準2級以上(+2点)、英検・数検・漢検の3級、日本語検定4級以上、生徒会役員、部活動部長、学級委員長、3ヵ年皆勤、3ヵ年精勤(欠席3日以内)(最大+1点まで)
■ 秀明八千代高校:文理進学コース
単願推薦「5科15」or「9科26」、
併願推薦「5科17」or「9科29」
英検・数検・漢検の3級以上、家族が同窓生、3年間皆勤、部活の部長、部活で県大会出場、生徒会役員、専門委員長、学級委員長(最大+2点まで)
※他にもたくさんあります。※2024年度入試の例
このように、推薦基準に1点(2点)足りない場合でも、生徒会役員や部活の部長・副部長などの役職や実績によって、推薦基準をクリアすることが出来る場合があるのです。
私立の推薦がもらえるかどうかは、学力の内申点だけではなく、このような「中学での頑張り」もしっかり見てくれるのですね。
特別活動・部活動の記録のまとめ
- 生徒会や委員会、部活動の役職や実績などが記載される
- 何も書かれなくても不利になる要素はほとんどない
- 公立高校入試においては、少々の加点があるケースがある
- 私立高校の推薦においては、内申点の加点となるケースが多い
\ 千葉県の内申書 /
「総合所見」について
最後は「総合所見」です。
「この生徒はこんな子ですよ~」ということが文章で書かれます。
見本ではすごく良いことが書かれていますね。
「明るくて活動的」とか「成長がうかがえる」とか。
こんなに良いことが書かれていれば、合否の判定において、かなりのプラス要素になりそうですが…。
合否判定にほとんど影響しない
総合所見は、数字でつけられるのではなく”文章”で書かれます。
成績や欠席日数のような「数字」はごまかすことはできませんが「文章」だと表現を変えることで与える印象を大きく変えることができちゃいます。
例えば、
いつも教室で騒いでいる子でも…
「明るくて活発な性格である」
いつも控えめで少し根暗な子でも…
「周囲を気遣える性格である」
・・・なんて感じで。
もちろん、あまりにも誇張したり、ウソの内容が書かれることはありませが、上記のようにいくらでも良い表現で書けるのが「総合所見」。
高校側もそのことはよくわかっているので、
総合所見で合否の判定に差が付くことはほとんどありません。
でも!あまりにも素行が悪いと…
だからといって、安心しきってはいけません。
いくら良い表現で書いてくれるからといって、さすがにウソは書けませんので、あまりにも素行が悪い生徒の場合は”そのこと”を書かれてしまうこともあります。
総合所見に「悪い素行内容」が書かれていたらすごく目立ちます。
悪い内容が書かれていると、高校側にも注視されてしまうので、たとえ合格点に達していても「審議の対象」とされることも。
真面目に中学校生活を送っている子は全く問題はありませんが、それでも少しは意識しておきましょう!
総合所見のまとめ
- 生徒の性格などが文章で記載される
- 出来るだけ良い表現で書いてくれる
- ここでの加点はほとんどない為、成績や欠席日数ほど気にしなくてもいい
- あまりにも素行が悪い子はマイナス評価になるので要注意
ごあいさつが遅れて申し訳ありません。
家庭教師ジャニアス、代表の神田真吾と申します。
私たちジャニアスは、これまで 25年間、千葉県専門の家庭教師グループとして、1万人以上の中学生に高校受験のお手伝いをさせていただいてきました。
高校受験はほとんどの中学生にとって、
人生で初めて訪れる「壁」です。
入試テストで得点を競い、面接や作文、自己表現などで細かく数値化された総合点によって合否が決まるという、過酷な壁を自分の力だけで乗り越えなければなりません。
そんな”受験”という壁に、
事前に用意できる唯一の武器となるのが「内申書」。
その内申書が、心強い「味方」となるか、足を引っぱる「足かせ」となってしまうかは、中学校生活のひとつひとつの積み重ねにかかっています。
勉強はもちろんですが、できるだけ遅刻や欠席を少なくして、提出物を期限内にしっかり出して、部活も一生懸命やって、可能な限り検定にも挑戦するなど、ひとつひとつの努力の積み重ねが、内申書を「味方」につける唯一の方法なのです。
もし、このページをお読みになって「今のままだと内申点が心配…」とお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひ!千葉県専門の家庭教師ジャニアスにお手伝いさせてください!
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最後にもう一度言います!
内申アップは早めの対策が必要です!
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