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千葉県の中学生必見!内申書のポイントをまるごと解説します。

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「内申書って、何が書かれているの?」
「内申点って、どうやってつけられるの?」

内申にひびくぞ!

私たちも中学生の頃、とくに中3の頃は、内申(ないしん)という言葉にとても敏感だったのを覚えています。

「内申にひびくぞ!」
こんな先生からの言葉にめちゃくちゃビビッていました。高校入試を控える受験生にとっては「脅迫」に近いモノがありますよね…。

現役の中学校教師に聞いた!
>>内申アップに欠かせない4つのステップ

そんな「内申書」ですが、具体的にどんなことが書かれていて、どのように点数化されるかは、あまりご存知のない方も多いのではないでしょうか。

そこで!このページでは、
千葉県の中学校が高校入試で提出される『内申書』について詳しく解説させていただきます!

ちなみに「内申書」は、正式には「調査書」っていいます。
高校入試においては内申書と調査書は同じ意味で捉えて大丈夫ですので、ここからは呼び名を「内申書」に統一して説明させていただきます。

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千葉県の内申書

千葉県で使われている内申書を見てみましょう。
主に次の4つの項目が記載されています。

① 教科の学習の記録
② 特別活動の記録
③ 部活動等の記録
④ 特記事項
① 教科の学習の記録
② 特別活動の記録
③ 部活動等の記録
④ 特記事項
千葉県の内申書の見本

令和8年度入試より「総合的な学習の時間の記録」「出欠の記録」「行動の記録」「総合所見」の4項目が内申書から削除されました。
このページの下部にある内申書から削除された4項目で詳しく解説しています。

いろいろ書いてあるけど… どこが一番大事なの…? 色んなことが書かれていますね。
まさに、中学校生活3年間の全てって感じですね!

ここからは項目ごとに詳しく見ていきましょう。

① 教科の学習の記録

教科の学習の記録とは、5段階の評定のこと。

ジャニ丸「ここが重要!!」

公立高校入試では、評定の合計が入試テストの得点に加算され、私立高校入試では、主に中3の評定が推薦基準となりますので、ここは内申書の中で最も重要な項目です!

「内申書=成績」と覚えておきましょう。

内申点は中3年間の成績の合計

内申書に記載される評定は、たとえば中3の成績のみや、中3の成績を2倍に傾斜配点にするなど、都道府県によって数値が異なります。

千葉県の場合は、中1~中3の全教科の成績がそのまま5段階数値で記載され、合計135点満点でつけられます。

5段階数値 × 9教科 × 3年間=135点満点

つまり、成績が3年間オール5であれば、内申点は135点というワケですね。
そんな子はめったにいませんが…。

ちなみに見本では「93点」が内申点の基本点。

千葉県の内申書の見本

高校入試を少しでも有利に受験するためにも、内申点は出来るだけ良い点を取っておきたいですね。

内申点を2倍や半分にする高校も…

内申点(評定の合計)には、各高校が「Kの値」というのを定めています。

例えば「K=2」と定めている高校では、内申点が2倍の270点満点で計算され、「K=0.5」と定めている高校では、半分の67.5点満点で計算されます。

Kの値 計算式 評定の合計
1 135点×1 135点
2 135点×2 270点
0.5 135点×0.5 67.5点
【内申点の計算例】
■ 千葉東高校 評定67.5点(K=0.5)
■ 東葛飾高校 評定67.5点(K=0.5)
■ 小金高校  評定67.5点(K=0.5)
■ 犢橋高校  評定270点(K=2)
■ 浦安南高校 評定270点(K=2)
■ 船橋北高校 評定270点(K=2)

※他にもたくさんあります。※令和8年度入試の例

ほとんどの高校では「K=1」つまり評定の合計は「135点満点」のままですが、上記のように内申点を2倍にしたり半分にしたりする高校もあるということを覚えておいてください。

内申点を2倍で計算するということは「内申重視」と言えますし、逆に半分で計算する高校は「学力重視」ということですね。

あす子

内申点の調整計算(Kの値)は、令和2年度入試までは「K=3」の405点満点の高校もありましたが、令和3年度入試からは、最大が「K=2」までとなりました。

このことからも、内申点の学力に占める割合が低くなっている(つまり学力重視)という傾向がうかがえますね。

高校入試は中1から始まっている!

内申書には、中1の成績からすべて記載され、3年間の成績の合計が内申点の基本点となっています。

つまり…
高校入試は中1から始まっている!ということ。

「高校受験なんてまだ先じゃん!」
「3年生になってからは頑張るよ!」

こんな声もたくさん聞きますが、3年生になってから1年生や2年生の成績を上げることは出来ません。

もちろん、1年生のスタートから毎日ガリ勉しなさい!なんてことは言いませんが、少なくとも、内申点は中1からつけられて、その合計が高校入試の合否に関わるということはしっかり意識しておいてください。

評定に「1」や未評価があると…

現在の公立中学校では「絶対評価」で成績がつけられています。これは、集団の中での比較ではなく生徒自身の頑張りによって評価される判定方法。最高評価の「5」も頑張り次第では取りやすく、逆に最低評価の「1」は、よほどのことがない限りつけられません。

つまり、テストの点数が悪くても、学校の授業をしっかり受けて、提出物も出していれば、成績に「1」がつくことはほとんどないというわけです。

それでも「1」がひとつでもあったら…

「この受験生には何か問題があるのではないか」と思われてしまい、入試の合否に思いっきり不利になります。

さらに「未評価」はもっとヤバイ…

「未評価」とは、「/」「未」などでつけられる評価。学校の授業や定期テストを受けず、提出物も一切出さない場合など、先生が評価不可と判断した場合につけられるのが「未評価」です。

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公立高校入試の場合は、「1」や「未評価」があると審議の対象となってしまい、入試テストが合格点に達していても不合格になることもあります。

私立高校入試では、ほぼすべての高校で学校推薦がもらえなくなります
推薦基準の多くは「中3の成績」ですが、3年間すべての評定を見られるケースもあるので注意してください。

評定の「1」や「未評価」は避けましょう!

② 特別活動の記録

特別活動の記録には、学級活動・生徒会活動・学校行事の項目ごとに、それぞれの活動内容や役職などが記載されます。

千葉県の内申書の見本

上記の見本では、教科リーダーや選挙管理委員会、体育祭のリレーの選手などが記載されていますね。

記載内容によっては、公立高校入試では入試得点に加点がもらえたり、私立高校入試の推薦がもらいやすくなるなどのメリットがあります。

何も記載がなくても、審議の対象になったり、私立高校の推薦がもらえなくなるなどのマイナス要因にはならないので安心してくださいね。

③ 部活動等の記録

部活動等の記録には、所属していた部活・大会出場実績・部長や副部長などの役職などが記載されます。

千葉県の内申書の見本

上記の見本では、バスケ部を3年間続け、3年生のときに副部長をやって、県大会に出場してベスト8まで進んだことが記録されています。

ここでも、加点がもらえることがあります。
加点がもらえる主な記載内容は、部長or副部長、県大会以上の出場、文科系の場合は受賞歴などです。

部活に入っていなかったり途中で辞めてしまった場合は、面接でそのことを聞かれるケースもあります。大きなマイナス要因にはなりませんが、部活はできるだけ続けましょう。

④ 特記事項

特記事項には、英検・数検・漢検などの検定取得の記録や、ボランティア活動など校外活動の記録などが記載されます。

千葉県の内申書の見本

見本では、英検3級の合格が記載されていますね。
英検などの検定取得以外にも、学校外の活動で特にがんばったことや成果を出したことも記載してくれますので、加点の対象になりますね。

逆に、問題行動を起こした場合は、そのことを記載されるかもしれません。
合否に対する審議の対象になりますので、マジメに過ごしましょうね。

内申書の「加点」ってなんだ?

ここまで見てきた「特別活動の記録」「部活動等の記録」「特記事項」には、記載内容によって「加点」があることをお伝えしてきました。

内申書の「加点」は、高校によってルールや上限が異なりますので、少し掘り下げて説明しますね。

 公立高校の場合は…

千葉県の公立高校入試には、評定の基本点(135点)に加えて「他○○点」という加点があります。加点は「5点~50点」で高校よって上限が異なります。
※少数ですが加点が一切ない高校もあります。

特別活動の記録、部活動等の記録、特記事項にそれぞれ記載された内容によって、この「他○○点」の中に加点されるというわけです。

千葉県公立高校「他〇〇点」による加点例

■ 松戸馬橋高校(他25点の加点)

学級活動、生徒会活動、部活動等の記載内容について特に積極的に取り組んだと認められる記述

■ 千城台高校(他30点の加点)

生徒会長8点、副会長・書記・会計6点として8点満点。部活動の部長を6点満点。部活動実績(県大会上位・関東大会出場を10点、県大会出場を8点、市都大会出場を6点)を10点満点。顕著な資格等を6点満点。

■ 幕張総合高校(他10点の加点)

千葉県教育委員会などが行う顕彰等の受賞(総合学科のみ)

■ 船橋東高校(他20点の加点)

生徒会本部役員または部活動の部長経験、部活動で特に優れた実績、クラブチーム等で特に優れた実績、英検または漢検の準2級以上

■ 犢橋高校(他50点の加点)

生徒会活動、委員会活動、学級活動、学校行事、部活動、その他の活動で特に積極的に取り組んだと認められる記述、英検・漢検・数検3級以上の取得

※他にもたくさんあります。令和8年度入試の例です。

加点の上限や内容はさまざまですね。
公立高校入試においての内申点の加点はちょっとしたサービスのようなモノ。ここでの差はほとんどつかないので、あまり気にしなくても良さそうです。

あす子

千葉県公立高校入試における内申点の加点は、令和2年の入試までは「他135点」や「他215点」といった超高配点の高校もありましたが、令和3年春の入試から加点の上限が「最大50点まで」とルール化されました。

このことからも、内申点の学力に占める割合が低くなっている(つまり学力重視)という傾向がうかがえますね。

 私立高校の場合は…

私立高校の内申点の加点は、推薦基準がクリアできるかできないかに関わる非常に重要なポイントになります。

たとえば、推薦基準が中3次で「5科18以上」の私立高校で、お子さんの評定が「5科17」だった場合、推薦基準に1ポイント足りません

ここで高校によっては、1ポイントや2ポイントの加点がもらえて推薦基準に届くというケースです。

公立高校のような「プラスアルファの加点」といったモノではなく、私立高校の場合は「推薦がもらえるかどうか」という極めて重要な要素になります。

千葉県私立高校「推薦基準」の加点例

■ 千葉英和高校(総進文理コース)

単願推薦「9科37」、併願推薦「9科39」

英検準2級以上で加点+2。下記との併用不可。
英検3級・漢検3級・数検3級・日本語検定4級・生徒会役員・部活動部長・学級委員長(3年次)・専門委員長(3年次)・3ヵ年皆勤・3ヵ年精勤(欠席3日以内)・運動部は県大会出場メンバー・文化部は県コンクール金賞相当のいずれかで加点+1

■ 拓大紅陵高校(進学トライコース)

単願推薦「9科33」、併願推薦「9科33」

英検・数検・漢検の準2級以上で+2
英検・数検・漢検の3級以上で+1、その他、学校活動(生徒会や委員会活動など)や入試説明会の参加などでも加点あり(+1)、上限は合計+2まで

■ 桜林高校(総合コース)

単願推薦「9科25」、併願推薦「9科27」

3年間運動部に所属、部活動でレギュラーとして各大会に出場、生徒会役員、3ヵ年皆勤、英検・漢検・数検の3級以上。単願は+2、併願は+1まで

■ 千葉明徳高校(Sクラス)

単願推薦「5科17」、併願推薦「5科20」

英検準2級以上で+2、英検3級で+1
部活や生徒会活動で継続して努力した者または出席状況が良好な者(3年間で欠席・遅刻・早退がおおむね10回以下)で+1 ※最大合計2ポイントまで

※他にもたくさんあります。令和8年度入試の例です。

このように、推薦基準に1点(2点)足りない場合でも、生徒会役員や部活の部長・副部長などの役職や実績によって、推薦基準をクリアすることができる場合があるのです。

あす子

私立高校の推薦の場合、英検の取得が加点になることが多いです。準2級以上なら+2、3級なら+1の加点が多く、英検のお陰で推薦基準に届いたケースもたくさん見てきました。英語が得意な子は早めに取っておきましょう。

内申書から削除された4項目

ここまで見ていただいた「内申書」ですが、千葉県では、令和8年度入試より内申書が大改訂され、以下の4つの項目が削除されました。

① 総合的な学習の時間の記録

校外学習や職場体験、修学旅行など、課外活動の内容を学年ごとに記載していました。

② 出欠の記録

欠席日数とその理由を学年ごとに記載していました。

③ 行動の記録

3年次において、生活習慣や責任感、思いやりなど、行動面や性格面などで優れている箇所に○がつけられていました。

④ 総合所見

本人の性格や頑張ったことなどが文章で記載されていました。

なぜ、削除されたの?

不登校生徒への配慮だと言われています。
これまでの内申書では、欠席日数や行動の記録が高校入試に強く影響し、不登校や体調不良などで登校が難しかった生徒が不利な立場に置かれてしまうことがありました。

こうした状況を改善するため、内申書の内容から「出席状況」や「行動面の評価」といった項目を削除し、すべての受験生がより公平に高校入試に臨めるように見直されたのです。

この変更により、欠席の多さだけで進学の道が制限されることは少なくなりました。 不登校の生徒にとっても、自分のペースで学びながら高校進学を目指せる環境が整いつつあります。

審議の対象が大きく減った!

令和7年度入試までの千葉県の公立高校では、各高校の入試概要に下記のような「審議の対象」という項目がありました。

【欠席日数】について
・3年間で30日以上
・各学年で10日以上
・3年次に15日以上

【行動の記録】について
・○の数が2つ以下
・○の数が1つ以下
・○の数が1つもない

※高校によって数値などが異なります。

ほぼすべての公立高校に、欠席日数や行動の記録に関する「審議の対象」が明記されていましたが、令和8年度入試からは、これらの項目が千葉県のすべての公立高校の入試概要から削除されました。

長欠による不合格は出さないということです。
※私立高校の推薦入試には当てはまりません。

これからの評価はどうなるの?

これら「4つの項目」が削除されても、教科の学習の記録(9教科の評定)は、これまで通り入試結果に反映されますので、授業態度や提出物、定期テストなど、日々の学校生活の学習態度が大切です。

不登校の生徒さんもできる範囲で構いません。
たとえば、オンラインで授業を受けてみたり、定期テストを別室で受けたり、提出物をしっかり出したりといった取り組みが、評定にプラスになります。

少しずつでも前に進もうとする姿勢が、先生にもきっと伝わりますよ!

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