自己申告書が強い味方に!
不登校なら絶対に出して!
不登校でも高校入試をあきらめないで!
公立高校受験なら『自己申告書』が強い味方に!
不登校を経験した中学生にとって、欠席日数が高校入試で大きな不利となってしまうことはご存じだと思います。
ですが、なんらかの理由で不登校になってしまったお子さんでも、自己申告書を提出し、長欠の理由や今後の取り組み方などを志願校に伝えることで、長欠を理由とした不利益な扱いがなされなくなります。
このページでは、欠席が多い中学生とその親御さんに向けて、公立高校受験で使う「自己申告書」について徹底解説させていただきます!
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自己申告書とは?どんな用紙?
高校入試における「自己申告書」とは、欠席が多い理由などを受験生本人や保護者が記入し、調査書などと一緒に高校に提出する用紙のこと。
公立高校の入試で活用され、その書式や記入方法は都道府県によって定められています。お手紙ではないので便箋とかに書いてはいけませんよ。
自己申告書の正式な用紙は、中学校の担任の先生や入試担当の先生に言えばもらえます。中学校の先生に頼みづらいのであれば、受験する高校に問い合わせをすればもらえますよ。
\ 千葉県の自己申告書はこれ! /
年度によって書式が変更されることもあるのでこの画像をプリントして使うことはしないでください。
必ず決められた正式な用紙を使ってくださいね。
「あれ?中学校の印鑑がない…」
その理由はあとで説明しますね!
「ことがら」と「説明」に分かれていますね。
長欠がある受験生は、ことがらに「欠席が多い理由」と記入し、説明欄に長欠の理由や今後の取り組み方などを記入します。
他県の記入方式では、志願者本人と保護者が記入する欄でそれぞれ分かれているケースもありますが、千葉県の自己申告書では分かれていません。
原則は志願者本人(お子さん)が記入することになっていますが、特別な理由がある場合は保護者の方が代筆や加筆してあげることも可能だそうです。
保護者氏名は親御さんが記入してください。
自己申告書は中学校では教えない?
自己申告書の存在や具体的な書き方などは、中学校の先生から積極的に教えてくれることはありません。生徒側から聞かない限り、あえて何も教えてくれないことも。
担任の先生が経験不足などで自己申告書のことを知らないということもあるのですが、もっとも大きな理由としては、自己申告書を提出されることによって中学校側の問題が明るみになってしまうという懸念があるからです。
たとえば、こんなことを書かれたら…
そのことが恐怖となってしまい不登校になってしまいました。
あってはならないことですが、あり得ること。
自己申告書は、お子さんが自らの主観によって書きますので、たとえ事実とは多少異なることだとしても、誤解やすれ違いによってこのようなことが書かれてしまうかもしれません。
なので、中学校は自己申告書に消極的。
書き方などのアドバイスは基本的にはしてもらえないということを覚えておいてください。
中学校は内容を見ることはできません
自己申告書には中学校にとって都合の悪い内容が書かれるかもしれませんし、中学の先生から「この内容は書かないで」「ここはこういう風に書いて」という感じで書き直しを求められるかもしれません。
そのような理由から自己申告書は厳封され、担任の先生はもちろん、校長先生でさえ内容を見ることができなくなっています。所定の用紙に中学校の捺印欄がないのもこのためだったのですね。
自己申告書の内容が中学校の先生に読まれることはありませんが、調査書などの必要書類と一緒に志願校へ提出しますので、自己申告書を提出するという意思は中学校に伝える必要があります。
自己申告書は絶対に提出すべき!
自己申告書が提出されていない場合、例えば、「3ヵ年で30日以上の欠席は審議の対象とする」という記載が志望校の入試要項に書かれていたら、入試得点が合格点に達していたとしても、30日以上の欠席があるだけで不合格とされてしまうことがあります。
ところが、自己申告書が提出されれば、
長欠を直接の理由として不合格にはできないのです。
自己申告書は長欠を理由に不利益な扱いがなされないようにするためのモノ。
長欠があるお子さんで公立高校を受験するなら、
自己申告書は絶対に提出しましょう!
長欠が直接の理由では落とされない
近年ではコロナ禍の影響や就学支援金制度の拡充などで私立高校の人気が高まり、公立高校の不人気が続いています。ここ千葉県でも定員割れをする公立高校が多く、かなりの人数の席が余っている状況です。
公立高校は、県や市などの税金で運営されているので、入学者が少なくなると、その分だけ税金がムダになってしまいます。
そこで教育委員会は、昨今の不登校の増加にも伴い「自己申告書が提出されれば欠席日数を直接の理由として不合格にしてはいけない」という旨の通知を公立高校に出したのです。
もちろん、自己申告書によって、欠席日数が帳消しになるわけはないですし、入試得点が合格点に達しなかったら不合格になるのは一緒。
ですが、教育委員会からの通達により、自己申告書を提出されれば、長欠があることを理由に不合格にはできなくなったのです。
自己申告書の書き方は?
ここでは千葉県の高校入試における自己申告書の書き方を説明します。
都道府県によって、書式や書き方が異なりますので注意してください。
1. 日付
記入した日付を書いてください。
(例)令和6年2月1日
2. 〇〇高等学校長 様
志願する高校名を書きます。
県立や市立も書きましょう。
(例)千葉県立〇〇高等学校長 様
3. ※受検番号
ここは何も書きません。
4. 中学校名
自分の中学校名を書きます。
〇〇市立も書きましょう。
(例)船橋市立〇〇中学校
5. 志願者氏名
志願者(自分)の氏名を書きます。
(例)山田 太郎
6. ことがら
不登校生は「欠席が多い理由」と書きます。
7. 説明(超重要!)
ここが最も重要なところ。
後に詳しく説明しますがとりあえず基本だけ。
・自分のことは「私」と書く
・志望校のことは「貴校」と書く
・文末は「です・ます」などの敬体で
・できるだけ漢字を使う
・ていねいな字で書く
8. 保護者氏名
保護者の方がご自身で書いてください。
印鑑も押して下さい。
~ 説明欄ポイント① ~
不登校になった理由を正直に書く
不登校の理由はお子さんによってさまざま。
起立性調節障害などの病気やクラスメイトとの人間関係、学校内でのいじめや思春期特有の精神的な不安定など、ネガティブな理由が多いと思います。
学校に行けなくなった理由は書きたくない(知られたくない)というお子さんもいると思いますが、できるだけ正直に書いたほうがいいです。
自分自身のことを正直に書くことで、自身の責任や反省を明確にすることができ、今後の対策を高校側にアピールすることができるからです。
絶対にダメなのはウソを書くこと。
千葉県の公立高校入試では、面接や自己表現のスピーチなどの口頭試問を実施する高校が多いので、ウソは必ずバレます。
書きにくいことでも、できるだけ正直に書くようにしましょう。
~ 説明欄ポイント② ~
不登校の期間、何をしていたかを書く
学校に行けなかった時期に何をしていたかを具体的に書いてください。
教育センター(適応指導教室)やフリースクールに通っていたり、病気などで入院をしていたら、その時期や期間も具体的に書きましょう。
他にも、「自宅で〇〇時間は勉強していた」「家庭教師をつけてもらっていた」など、勉強面で頑張っていたことがあれば、積極的に書くようにしてください。
学校に行けていなくても、自分なりに努力していたことを積極的にアピールすることが重要です。
~ 説明欄ポイント③ ~
高校入学後の決意を書く
高校入学後の決意を伝えることが自己申告書を書く上で最も重要なこと。
中学では学校を休みがちでも、高校からは毎日通いたいという意思を伝えることが大切です。
学校生活はどのように過ごしたいか、仲間とのコミュニケーションはどうしたいか、勉強はどのように頑張っていきたいか、などを、前向きな気持ちが伝わるように書いてください。
過去を変えることはできませんが、これからはこう変わりたい!という気持ちをしっかりと伝えるようにしましょう。
【注意】他人の個人名は書かないで!
ポイント①で「正直に書く」とお伝えしましたが、自己申告書に他人の個人名を書くのはオススメできません。
不登校になった原因がイジメや人間関係にあったとしても、例えば「〇〇さんからイジメを受けて」「〇〇君に無視されるようになって」など、個人の名前を書いてしまうと、かえってあなたのイメージが悪くなります。
イジメは決して許されることではありませんが、自己申告書は個人名をさらして告発するものではありません。
個人名は書かないようにしましょう。
自己申告書の例文を紹介
ここでは不登校のお子さんが書く自己申告書の例文を紹介します。
あくまで参考程度にしていただき、決してコピペして使うことはないようにしてください。
起立性調節障害が理由の例
私は、2年生の9月に起立性調節障害になり、遅刻を繰り返すようになりました。周囲からはサボりではないかという目を向けられているような疑心にとらわれてしまい、同年の10月には教室に入ることができなくなりました。登校ができなかった10月から翌年の3月までの半年間は、自宅で1日2時間以上は自主勉強を行い、定期テストは保健室で受けさせてもらいました。3年生になってからは症状も改善され、担任の先生がクラスの皆さんに起立性調節障害のことを説明して下さったことから、学校復帰ができました。高校入学後はこれまで以上に体調管理に気を配り、高校生活を充実させ、将来の夢に向かって努力していきたいと思います。
友人との人間関係が理由の例
私は、友人との人間関係に苦しみ、中学3年生の春から1年間、不登校になってしまいました。受験生という大切な時期に学校に行けなくなってしまった自分を責め、高校進学への不安を感じていました。6月頃に担任の先生から適応指導教室のことを教えていただき、そこで学校の勉強と受験勉強を頑張ってきました。貴校に入学ができましたら、自分自身を受け入れること、他人へのコミュニケーションを再構築することに努めます。また、高校には毎日しっかりと登校し、部活動や勉強を頑張って、高校生活を充実させていきたいと思います。
いじめが理由の例
私は、学校でのいじめが原因で、2年生の夏休み明けから教室に入れなくなりました。不登校になってからは、両親に頼んで家庭教師をつけてもらい、勉強は自分なりに一生懸命頑張っていましたが、学校復帰はできませんでした。このような経験から、人間関係の大切さ、他人への尊敬と自己責任の意識を深く身につけました。貴校への入学が叶いましたら、毎日学校に通い、学習に励み続けるのと同時に、誰とでも良好なコミュニケーションをとり、自分自身もまた人から尊敬されるよう努力をします。
無気力が理由の例
私は、無気力が原因で、中学校生活のおよそ3分の1の日数を欠席としてしまいました。学校に行く意味を見出せず、先生方や友人、両親に心配をかけてしまったことを後悔し反省しています。学校を休んだ日は、罪悪感もあったことから、英単語や漢字練習など自分にできる範囲で勉強する日もありました。今では高校受験をきっかけに、自分自身を取り戻し、今後の学校生活を大切にしたいという意識を強く持ち始めました。貴校に入学することができましたら、毎日学校へ通って勉強に励み、学校生活を充実したものにしていきたいと思っています。
成績のプレッシャーが理由の例
私は中学2年生の9月から12月にかけて、定期テストへのプレッシャーや、点数に対する落ち込みが強くなってしまい、学校に行けなくなってしまいました。その時は自宅で通信教材を使って勉強をしていましたが、どんどん成績が下がってしまい、やる気も自信も失せてしまいました。しかし、高校入試を通じて、新たな環境での学びに取り組むことで、自分自身を成長させたいという気持ちが強くなりました。今後は心を入れ替え、学校の授業をしっかり受けることが大切だと再認識しましたので、高校入学後は毎日登校したいと思います。
自己申告書は親が書いても大丈夫?
お子さん本人が書いてください。
特別な事由があれば親御さんが記入してもいいそうですが、特別な事由とは何なのかは明確になっていません。
たとえば、ケガや病気、障害などで、お子さんが記入できない状況でしたら、親御さんの代筆は可能ですが、そうではないのであれば、志願者本人が記入することが原則となっています。
自己申告書は、欠席が多い理由だけではなく、高校入学後の意気込みとかも伝えるモノ。できるだけお子さんが自分で書くようにしましょう。
うちの子、不登校のときはゲーム三昧で。それでも自己申告書を出すべき?
はい。絶対に出すべきです!
自己申告書を出すことで、逆にマイナスになることはありません。
学校に行けていない期間に、ダラダラしてしまっていたお子さんでも、高校入学後はちゃんと登校する意思を伝えることで、長欠を理由にした不利益な扱いがなされなくなります。
自己申告書は出すこと自体に意味があります。
どのような理由で不登校になってしまったとしても、高校に行きたいという意思があるのであれば、絶対に自己申告書は提出してください。
自己申告書は私立高校でも使えるの?
私立高校では自己申告書は使えません。
私立高校は、学校が定めた推薦基準など、独自で決められている受験方法となっていますので、公立高校入試のように、自己申告書で長欠の不利を補うような仕組みは基本的にはありません。
私立高校の欠席日数の基準は、公立高校よりも厳しめなのが現実ですが、ごくまれに、私立高校でも自己申告書の提出ができる高校もあります。
自己申告書の書き方アドバイスや添削もジャニアスでしてもらえるの?
もちろん大丈夫です。
家庭教師のジャニアスでは、千葉県専門の地域密着を活かした最新の受験情報も数多く取り揃えています。
自己申告書の書き方アドバイスや添削はもちろん、他にはないリアルな受験アドバイスもできますので、お気軽にお問い合わせください。
他にもご不明な点などございましたら、
どうぞお気軽にお問い合せください。
想像してみてください。
あなたが高校の先生だったら、どんな生徒に入学してほしいと思いますか。
毎日元気に登校して、
毎日授業を受けてくれる生徒。
そんな生徒に来てほしいと思いますよね。
逆の言い方をすれば、
どのような生徒には入学してほしくないと思いますか。
それは、学校に登校しない生徒。
それは、高校を中退してしまう生徒。
義務教育から外れた高校は、欠席日数が多かったり、テストで赤点を繰り返したりすると、上の学年に上がれず「留年」させられることがあります。留年が決まってしまうと、そのまま学校を辞めてしまう生徒もいます。
不登校生が入試に不利になってしまう理由は、
「高校入学後も学校に来ないのではないか」
「すぐに学校を辞めてしまうのではないか」
と思われてしまうから。
自己申告書は、欠席日数によるマイナス要因を少しでも減らすことができ、高校入学後の前向きな意思を明確に伝えることができるモノ。
欠席日数が多い受験生にとってメリットしかありませんので、自己申告書はしっかり書いて絶対に出してくださいね!