LDのための家庭教師
特性を活かした指導法
「うちの子、計算問題がニガテで…」
「漢字がどうしても覚えられなくて…」
「支援級にいるけど普通級に戻りたい」
「勉強が2年遅れていると言われて…」
私たち家庭教師のジャニアスでは、学習障害のお子さんをお持ちのご家庭の方から、勉強に関するさまざまな悩みをお聞きしてきました。
発達障害の1つである学習障害(LD)は、知的な障害ではなく、学習上の一部の分野に困難があるというものです。
LDの特性を持つお子さんに無理やり苦手なことをやらせてしまうと、やる気と自信をどんどん失わせ、劣等感や挫折感を抱えてしまうことも。
逆に、LDの特徴をよく知り、その特性を正しく理解してあげることで、お子さんに合った勉強法を身につけさせてあげることができます。
なんとか授業についていってほしい…
子供の勉強を少しでも楽にしてあげたい…
このページをご覧になっている保護者様は「家庭教師なんてどうかしら?」という思いでこのページにたどりついたのではないでしょうか。
家庭教師のジャニアスでは、普段の学習がストレスなく続けられるように、お子さんの特性を活かした指導法と環境づくりで、成績アップのサポートをさせていただいています。
このページでは、学習障害(LD)をお持ちのお子さんに、私たち家庭教師がどのような工夫と心掛けで教えさせていただいているかを実例と共にご紹介させていただきます。
~大きく分けて3つの特徴~
学習障害(LD)とは?
学習障害(LD)とは、全般的な知的発達に遅れはないのですが、「読み・書き・計算・聞く・話す・推論する」などの特定の分野において著しく困難を感じてしまう特性がある状態のことをいいます。
また、ADHDや、ASDの特性を併せ持っていることも多く、他人とコミュニケーションを取るのが苦手な子も多いです。
医学的定義では主に次の3つの領域があります。
- 識字障害(ディスレクシア)
- 書字障害(ディスグラフィア)
- 算数障害(ディスカリキュア)
では、それぞれの特徴を少し詳しく見ていきます。
識字障害(ディスレクシア)とは?
文章を読むのがニガテ…
識字障害(ディスレクシア)は、日常会話に問題はないのですが、教科書などに書かれている“言葉や文章”となるとうまく読めなくなってしまうというのが特徴です。
具体的には、並んでいる複数の文字列から、意味のある“まとまり”を作るのが苦手ということです。
例えば「まちへいく」という文字を見た時に「まち|へ|いく」と区切りをつけて「町へ行く」という意味への変換がうまくできません。
また、視覚過敏が読み取りへの障害になっている場合もあります。教科書の文字がチカチカして見えたり、文章が揺らいで見えたりするということです。
書字障害(ディスグラフィア)とは?
文字を書くのがニガテ…
書字障害(ディスグラフィア)は、文章を読むことや話すことは出来るのですが、字を上手く書くことができないという特徴があります。
形が似ている文字を書き間違えたり、向きが変わると違う文字になるようなものが上手く書けなかったりします。
※「く」と「へ」など
また、漢字も「へん」と「つくり」を逆に書いてしまったり、書き順がめちゃくちゃになってしまったりすることもあります。
算数障害(ディスカリキュア)とは?
計算や数字がニガテ…
算数障害(ディスカリキュア)は、計算や図形の理解に困難を伴うという特徴があります。
困難の度合いはお子さんによってもさまざまで、たとえば計算問題はある程度できますが図形となると全くダメになってしまう子もいますし、カンタンなたし算やひき算でも指を使っているのに出来ないお子さんもいます。
~家庭教師の指導で感じること~
学習障害のお子さんの特徴
~学習障害のお子さんの特徴~
一生懸命頑張っている子が多い!
LDの特性を持つお子さんは、学年が上がれば上がるほどクラスメートと自分との学力差を意識するようになってしまいます。
そのため、なんとか学校の授業についていって周りの人に認められたいと、一生懸命頑張って勉強に取り組んでいるお子さんが本当に多いのです。
しかしLDの特性上、できないことを努力で補おうとすると苦痛だけが残ってしまい、自尊心を大きく傷つけてしまうことがあります。
お子さんの努力や頑張りをしっかりと認めてあげながら、お子さんの特性に合わせた勉強法を身につけさせて周りの環境を整えてあげることが私たち家庭教師の役割だと思っています。
~学習障害のお子さんの特徴~
本当に嬉しそうに喜んでくれます!
LDの特性を持つお子さんは、学習面だけではなく日常生活においても周囲の友だちと比べられて、劣等感を強く感じてしまうことが多いです。
劣等感を感じることが多くなると、自己肯定感がどんどん下がり、勉強面でも生活面でも悪循環から抜け出せなくなってしまうことも。
ですので、私たち家庭教師が教えるときには、「頑張ったとき」「できたとき」に、たくさん褒めてあげるようにしています。
そんなとき、本当に嬉しそうに喜んでくれるんですよね!そんな姿を見ると、指導している私たち家庭教師も本当に元気をもらえています!
~学習障害のお子さんの特徴~
本当に優しい子ばかりです!
私たち家庭教師がLDの特性を持つお子さんと接していて思うことは、本当に優しい子ばかりだということです。
とても残念なことですが、計算ができない、漢字が書けない、文章がうまく読めない、このように他の子と比べて「苦手なこと」がハッキリとしているお子さんは、どうしても周りの友だちからバカにされたり、傷つけられたりすることが多くなります。
でもその結果、傷つけられた人の気持ちが人一倍わかるようになるので、人のことを上から目線でバカにしたり、傷つけるような言葉を浴びせたりすることは決してしない、人の気持ちがわかる優しい子になるのかもしれません。
~学習障害のお子さんの特徴~
コミュニケーションが苦手な子も
LDの特性はお子さんによって異なりますが、自分の気持ちをうまく伝えることが苦手なお子さんもいます。
そんなお子さんは、自分の言いたいことやわからないことが相手にきちんと伝わっているのかを、いつも不安に感じています。
そんなときに、私たち家庭教師が困った顔をしたり、イライラしたりしてしまうと、それがお子さんにストレートに伝わり、不安が倍増してしまいます。
お子さんの話を聞くときは、私たち家庭教師のほうこそ余裕をもって、「ゆっくりでいいんだよ」「大丈夫だから何でも聞いてね」という姿勢で聞くように心がけています。
~LDのお子さんへの工夫~
実際に教えている生徒の実例
ここからは私たち家庭教師がLDの特性をお持ちのお子さんに対して、どのような工夫をして教えさせていただいているかを“実例”とともに紹介させていただきます。
~実際に教えている生徒の実例~
3桁×3桁のかけ算が苦手な子
小学5年生の男の子。
その生徒さんは桁数の多いかけ算の筆算がどうしても苦手で、1桁や2桁ならギリギリできるのですが、3桁×3桁となると毎回計算ミスをしてしまって悩んでいました。
\ こんな風に教えています /
「数字を分解して計算してみよう」
例えば、356×274 の計算。
そのまま筆算をしてしまうとミスをしてしまうので、274を「200」「70」「4」に分解して計算するように教えました。
356×200、356×70、356×4、って感じ。
356×200は、356×2を計算してから最後に0を2個つけます。
356×2=712
712に0を2個つけると71200。
だから、356×200=71200
356×70は、356×7を計算してから最後に0を1個つけます。
356×7=2492
2492に0を1個つけると24920。
だから、356×70=24920
356×4はそのまま計算。
356×4=1424
計算した3つの答えを全部足します。
71200+24920+1424=97544
つまり、
356×274=97544
少し回りくどい計算の手順ですが、このやり方を繰り返しているうちに、桁数の多いかけ算でも筆算の考え方がわかってきたようで、普通の筆算も徐々にできるようになってくれました。
~実際に教えている生徒の実例~
文章を読むのに時間がかかる子
小学4年生の女の子。
その生徒さんは長い文章を読むのが苦手。文章が次の行に進んでも、たった今読んだばかりの同じ行を読んでしまったり、「どこ読んでいるんだっけ?」とわからなくなってしまったり。
\ こんな風に教えています /
「下敷きで隠しながら読もう!」
「指でなぞって読んでみよう!」
読んでいる所がハッキリわかるように、初めのうちは下敷きで読まない所を隠しながら読むようにしてもらいました。
下敷き隠しの読み方に慣れてきたら、指でなぞりながら文章を読むように教えました。
さらに慣れてきたら、指ではなくシャープペンや鉛筆のペン先を読んでいる個所に当てながら読むように指示しました。
このように「下敷き→指→ペン先」と段階を踏みながら読み方を練習していくと、同じ文章を繰り返し読んでしまうことも少なくなり、内容に対する理解度も少しずつ増してきました。
「段落ごとに考えてみよう!」
また、長い文章だと途中から内容を忘れてしまうこともあったので、段落で区切ってあげて、段落ごとにその都度内容を確認することにしました。
「この段落はどんなことが書いてあった?」
「この段落では主人公はどんな気持ち?」
このように長文読解の場合は文章に“区切り”をつくり、短い文章ごとに内容を考えてもらうことで、少しずつ読解力が身についてきました。
~実際に教えている生徒の実例~
兄弟でかなりの学力差がある場合
中学2年生の男の子。
算数障害の特性があって支援学級に通っています。小6の弟も一緒に指導していますが、弟さんは算数が大の得意で成績も上位の子でした。
\ こんな風に教えています /
「兄弟で別々の教科を教えます!」
上の子よりも下の子のほうが勉強が得意というケースです。
LDの特性を持つお兄ちゃんの心情って「弟にできないところを見られたくない」「弟と比べてほしくない」ってなるのは当然ですよね。
こういうケースでは、同じ教科を教えないで別々の教科を教えるようにしています。
例えば数学(算数)を兄弟同時に教えてしまうと、お兄ちゃんへの質問なのに弟が先に答えてしまうなど、お兄ちゃんのプライドを傷つけてしまうことがあるからです。
お兄ちゃんには英語を教えて、弟さんには算数を教えるなど別々の科目や教科を指導することで、お互いがお互いのことを比べてしまわないように配慮しました。
ジャニアスでは、兄弟の2人同時指導は大人気のプランですが、2人の学力差が大きい場合は少し配慮が必要です。特に上のお子さんにLDの特性がある場合は、プライドを傷つけないように心掛ける必要があります。
~実際に教えている生徒の実例~
テストが怖くて泣いてしまう子
中学1年生の女の子。
勉強に対しての苦手意識が強すぎて、定期テストを受けている最中に怖くなって泣いてしまうこともありました。
大事な定期テストなのに、問題用紙もまともに見ることができなくなってしまうので、点数はいつも一桁…。どんどん勉強の悪循環に陥ってしまい、やる気も自信も失ってしまいました。
\ こんな風に教えています /
「褒めて認めて自信をつける!」
お母様からも、テストで泣いてしまうことや、自信がなくて勉強に恐怖さえ感じてしまうことなどをお聞きしていたので、家庭教師の初日には「できないことは悪いことじゃないからね」ということを初めに伝えました。
頑張ったことや出来たことに対してはたくさん褒めてあげたり認めてあげたりして、出来ない問題があっても「大丈夫だよ~」「一緒にやってみようね」という感じで、生徒さんに自信を与えて勉強に対する恐怖心を取り除いてあげることに重点を置きました。
すると徐々に生徒さんからの質問も増えてきて、わからないところがあっても慌てることが少なくなっていきました。
テストが怖くて泣いてしまっていた子が、少しだけテストが楽しみになってくれました。
~実際に教えている生徒の実例~
自分で漢字を作り出してしまう子
小学3年生の男の子。
元々勉強が大嫌いでとくに漢字が苦手です。書き順もメチャクチャで、書けたとしても何の漢字を書いたのかがわからなくなることもあり、自分独自の漢字を作り出してしまうほどでした。
\ こんな風に教えています /
「書き順は気にしなくていい!」
「見たものを自由に書き写そう!」
書字障害の特性を持っているお子さんは、漢字に対する捉え方が違うので、書き順に関してはこだわらないようにしました。
書き順は一切気にさせないで、漢字を見たままで自由に書き写させる練習をしてもらいました。
何度か練習したら1つの漢字ごとにテストをして、書けない時は答えの漢字をよく見せてからパッと隠してもう一度書かせるというのを繰り返し行いました。
大きめに書かせると他の人が見てもわかるくらいの漢字が書けるようになり、大事な漢字を中心に少しずつ覚えられるようになりました。
~実際に教えている生徒の実例~
わからないと先に進めない子
中学2年生の女の子。
頑張り屋さんでとてもマジメなタイプのお子さんですが、勉強中に少しでもわからなくなると思考が停止してしまい、ペンを持ったまま固まってしまうことも。
テストの答案用紙はいつも後半部分が白紙状態で、お母さんも心配されていました。
\ こんな風に教えています /
「できない所は飛ばしちゃえ!」
「できる所からやってみよう!」
どんなお子さんでも、わからない問題を見ると苦痛を感じてしまうもの。特にLDの特性を持っているお子さんは、なおさら苦痛や恐怖を感じてしまい、金縛りにあったかのようにその問題から動けなくなることもあるようです。
これは真面目なタイプのお子さんによくある傾向ですが、わからない問題を無理やり解かせようとしても良いことはほとんどありません。
家庭教師をはじめた頃は、指導中にも解けない問題の前で固まってしまうことがよくありました。
そんなときは、「これは激ムズ問題だから今はできなくて当たり前だよ!」というように、お子さんのプライドを傷つけないように声かけをしながら、「じゃあこの問題はできそう?」と、解けそうな問題に誘導していきました。
素直で真面目なお子さんほど「できない所を飛ばすのはズルだ!」と思ってしまいがち。
「できない所は飛ばしちゃえ!」
「できる所からやってみよう!」
これらを合言葉にしながら、できない問題を飛ばすのはズルではないということを認識してもらうことで、わからない所に対する苦痛や恐怖心が少しずつ無くなっていきました。
~LDのお子さんへの配慮~
家庭教師の指導で心がけていること
~家庭教師の指導で心がけていること~
子供の前でLDのワードを出さない
ご家庭によっては、LDの特性を持っていることを、お子さん本人には秘密にしている場合もあります。
家庭教師をはじめられる際に「子供には学習障害であることを伝えていないから、先生からも内緒にしておいてください」と言われるケースです。
もちろん、秘密にしている・していないに関わらず、私たち家庭教師がお子さんの前で「発達障害・学習障害・LD」などのワードを出すことはありません。
できないことに注目するのではなく、お子さんの良いところを見つけて伸ばしていく。これがLDの特性を持っているお子さんに対する私たちジャニアスの指導方針です。
~家庭教師の指導で心がけていること~
生徒が伝えたいことを整理する
LDの特性を持つお子さんには、自分の言いたいことを相手に上手く伝えられないというケースも多く見られます。
そのようなお子さんの場合は、言葉だけで聞き取ろうとするのではなく、手の動きや表情・仕草などを注視しながら、伝えたいことを読み取るようにしています。
例えば計算の途中で手が止まり、表情がこわばっているときには、「かけ算の7の段がうまく思い出せないかな?これは難しいよね」というように声掛けをしてあげるなど、お子さんが伝えたいことを整理して伝え直すように意識しています。
家庭教師がお子さんの言いたいことを伝え直してあげることで、安心感を与え、信頼関係の構築にも繋がります。
~家庭教師の指導で心がけていること~
根性論の押しつけは絶対にNG!
どんな人にも、自分にとっては簡単に出来ることなのに、それが出来ない人を見ると「サボっているのでは?」「努力が足りないのでは?」などと感じてしまうことがあります。
しかし、学習障害には、努力や根性では解決できない特性というものがありますので、私たち家庭教師がそのことをしっかりと認識することが何よりも重要。
LDの特性を持つお子さんをたくさん見てきたからこそ、私たち家庭教師は、努力や根性で何とかさせるようなことは絶対にしてはいけないと考えています。
できないことを無理やりやらせようとするのではなく、お子さんの学習環境を整えてあげたり、教科書の読み方やノートの書き方などを工夫して教えてあげたり。出来ること・得意なことを一緒に見つけてあげながら、楽しく前向きに伸ばしてあげることこそ、私たちジャニアスの役割だと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ジャニアスのスタッフ ”かずや”と申します。
私たちジャニアスは、千葉県専門の家庭教師グループとしてこれまで 25年間、たくさんのお子さんに学習面のサポートをさせていただいてきました。
その中には、このページでご紹介させていただいた発達障害の特性をお持ちのお子さんもたくさんいらっしゃいました。
発達障害はお子さん独自の個性。
とは言っても、集団行動や協調性を大切にする学校や学習塾では、一人ひとりの個性に合った授業を受けることは難しく、お子さんの特性に合わせられない指導法では、その力を最大限に引き出すことは困難なのが現実です。
私たち家庭教師のジャニアスは、お子さんの特性をしっかりと理解した上で、お子さんの気持ちに寄り添いながら、それぞれの特性に合わせた指導法と環境づくりで、やる気と自信を取り戻してあげることには自信を持っております。
発達障害は、少しでも早い段階での療育と特性に合ったサポートを適切に行うことで、そのマイナス面の特性が目立たなくなることもあります。また、得意分野を伸ばしてあげることで、お子さんの才能が大きく開花することもあります。
もしも、勉強面での不安や心配なことがありましたら、今すぐ、私たち家庭教師のジャニアスにお声をかけていただけませんか?
このページをご覧いただいている方の中には、「家庭教師は初めて…」という方もいらっしゃるかもしれませんが、私たちは勉強を教えるだけではなく、勉強以上に大切なことも教えてあげられる存在だと自負しています。
今なら、無料の体験授業で、勉強のやり方から丁寧に教えていますので、ぜひ、私たちジャニアスの家庭教師サポートを試してみてください。
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