令和5年度入試も千葉県公立高校は定員割れが多数。私立人気はさらに加速!?

受験情報

こんにちは。
家庭教師のジャニアスの木戸です。
今日は、近年の私立高校の人気上昇についてお話させていただきます。

ここ千葉県では、かつては「公立天国」と呼ばれていたほど公立高校が人気でしたが、近年では急激に人気を落とし、志願倍率が低下していますね。

千葉県の令和5年度入試では、最も倍率が高かった高校が東葛飾高校の1.96倍。次いで県立船橋高校(普通科)で1.74倍でした。「とうかつ」も「けんふな」も、超レベルの高い人気校ですが、それでも2倍を切る倍率・・・。かつては4倍以上あったのに。

千葉県の公立高校全体で見ると、令和5年度も定員割れが数多く見られ、全日制高校127校のうち、二次募集を行った高校は56校。全体の4割以上の高校が定員割れを起こし、2,244名分の二次募集を実施しました。

ちなみに前の年(令和4年度)は、全日制で60校、2,312名分の二次募集を行いました。

なぜこんなにも公立高校の人気低迷が続くのでしょうか。

私立高校の人気が急上昇!

公立高校の定員割れが増えているのは、中3の生徒数が減ったというわけではありません。私立高校に人気を奪われているからです。

ホントに私立が人気ですね~。
ジャニアスの生徒さんも、数年前までは公立志望が多かったのですが、ここ2~3年の間に、私立を第一志望とするご家庭が急増しました。

私立高校人気の理由は大きくは次の3つ。

  • コロナ禍で私立高校の手厚さが顕著に!
  • 私立高校も授業料の実質無償化に!
  • 千葉県の公立高校入試制度の変化

それぞれ見ていきましょう。

コロナ禍で私立高校の手厚さが顕著に!

2020年の春からはじまったコロナ禍。
ステイホームや学校の休校など、これまで経験したことのない状況を強いられました。

学校の休校期間中においては、オンライン授業といった「リモート学習」の必要性が叫ばれ、ご家庭の方にとって、多くの不安や心配があったのではないでしょうか。

このような急激な状況変化に、いち早く対応したのが「私立」でした。生徒全員にタブレットを配り、ICTを活用したオンライン授業や学習管理など、休校中も学習の遅れがないように学校が一丸となって対応してくれました。

一方で公立高校は、プリントを配って終わり…。
良く言えば、生徒の自主性に任せる。
悪く言えば、ほったらかし…。
(全部がそうではありませんよ…)

「私立高校はやっぱり手厚いわね!」
このような声が多くなり、コロナ禍のはじまりによって、私立高校と公立高校の対応の違いが顕著にあらわれてしまったのですね。

私立高校も授業料の実質無償化に!

高等学校等就学支援金制度という高校の授業料を支援する国の制度があるのですが、2020年4月からその支援額が引き上げられ、私立高校でも授業料の実質無償化がはじまりました。

世帯年収や家族構成などの要件を満たした世帯には、全日制の公立高校なら年間118,800円、私立高校ならその高校の授業料を上限に年間最大396,000円まで支援されます。

この制度の拡充によって、これまで「学費」の問題で私立高校を敬遠していたご家庭も、一気に敷居が低くなったというわけですね。

だたし、就学支援金制度は、あくまで「高校の授業料」に対する支援ですので、授業料以外の入学金や施設費、生徒会費や管理費など、諸経費には充当されません。授業料が実質無償になっても、かかる学費のトータルは公立高校に比べて高いということを覚えておいてくださいね。

千葉県の公立高校入試制度の変化

千葉県の公立高校入試は、そのしくみが2021年度に大きく変わりました。

最も大きな変化は、前期・後期の「2回型」だったのが「1回型」に変わったこと。前期がダメでも後期で合格できた子も多かった2回型でしたが、1回型になってからは文字通りチャンスは1回しかありません。

「落ちるのが怖くて…」
「もう私立でいいや…」

このような心情から、私立高校を単願にする子が増えたり、併願で私立の合格を確保している受験生が、志願していた公立を受けに行かないという現象も起こりました。

このように「2回型」から「1回型」に変わったというのも、公立高校の人気低迷の要因のひとつかもしれませんね。

私立高校は推薦基準も上昇中!

千葉県の私立高校では、全体のおよそ9割が学校推薦で合格者を出しています。
渋谷幕張や昭和秀英、市川といった難関校は例外ですが、ほとんどの私立高校では、第一志望の「単願推薦」、第二志望の「併願推薦」での募集枠が多く、これらの学校推薦で受験するには、各学校や学科の定める「推薦基準」をクリアしなければなりません。

私立高校の推薦基準には、例えば中3次の成績が「5教科で18以上」や「9教科で30以上」など、内申点がもっとも大きなウェートを占めます。

この内申点の推薦基準が上がっているのです。

例えば、「5教科16以上」だったのが「5教科17以上」に上がったり。
例えば、部活実績や英検などの加点が、+2までだったのが、+1までと減ったり。
例えば、事前相談などでおまけしてくれていたのが、一切のおまけが無くなったり。

高校側にも、優秀な生徒が欲しいという実情がありますので、人気上昇に合わせて推薦基準を上げてきているのです。

来年度(令和6年度)の入試でも、推薦基準を上げる高校もあると思います。
受験生にとってはしんどいお話ですが、定期テストの点数アップはもちろん、日ごろの授業態度や提出物もこれまで以上に意識しながら、内申点を上げていきましょうね。